研究テーマ top-page
◇民間分譲集合住宅の都心居住再編機能と立地評価に関する研究
  近年、大都市圏の都心部での民間分譲集合住宅の供給が増加しており、地方都市においてもその傾向がみられる都市が存在しています。民間分譲集合住宅は住宅形式自体の課題*はあるものの、都心部で共同で集まって住まう住まい方を選択する居住者が増加していること自体は評価できます。 しかし、ここで重要となるのはこれらの民間分譲集合住宅の供給によって都心居住が推進されることであり、これを評価することであると考えます。
 本研究では都心居住の推進を2つの視点に着目して評価していきます。第一に、民間分譲集合住宅への住み替えによって居住者の都心部までの距離が短縮されることです。 民間分譲集合住宅の供給が都心部に限定されていれば問題はありません。しかし実際は都心部周辺部にも立地しており(図1)、これらの住宅供給の立地を評価する評価軸が必要とされます。 第二に、職場と住宅との距離(職住距離)、及び親子世帯と住宅との距離(親子距離)が住み替え後も一定の距離に保持されることです。
 本研究では集合住宅に着目し、都心居住再編の実態を明らかにし中心からの距離別に民間分譲住宅の立地評価を行う方法を提案していきます。
(補注) *多くの地権者の共同所有のため、管理上の問題、建て替えの問題、相続の問題等が指摘されています。

図1.民間分譲集合住宅の立地状況
◇民間宅地分譲住宅開発地における家族と地域社会のネットワークの実態に関する研究
 地方都市において人口減少・少子高齢化によるコミュニティの希薄化の課題があげられます。この課題は都心部だけに止まらず、郊外の民間宅地分譲開発地(図2)においても、 開発年度の早い時期のものについても都心部同様な問題がおきつつあり、住宅地としての持続性が問われています。
 ここでコミュニティとして家族のつながりと地域社会のつながりに着目します。家族のつながりにおいては、核家族化とともに独居老人の介護や子育て・育児の課題が浮上し、再び親子関係の再構築の課題が急務となっています。地域社会のつながりにおいても、ライフスタイルの変化に伴う近隣社会のつながりの希薄化への対応が求められていると考えられます。
 本研究では民間宅地分譲開発地を対象に、相互扶助の地域社会を構築するため家族のつながりと地域社会のつながりに着目し、その実態をネットワーク距離(親子距離、交友距離、職住距離)との関係により明らかにしていきます。

図2.民間宅地分譲開発地の位置